衣替えの手を止めて、金木犀の香りに立ち止まる

澪音

衣替えの日曜日、クローゼットの前で手が止まりました。

ベッドの上には、夏服と秋服が山になっています。夕方までに終わらせる予定でした。一人暮らしの衣替えは、誰も手伝ってくれません。段取りも判断も、全部自分。慣れた分、手は速くなる一方です。

ふと、窓の外で鈴虫の声がしました。開けたままの窓から、金木犀の甘い香りも流れ込んできます。街路樹の紅葉は、まだ先。それでも季節は、私より先に進んでいました。

その瞬間、祖母の声が浮かびました。「そんなに急いで、どうするの。急いだら秋が早く来るとでも思ってるんでしょ?」

返す言葉がありません。私の季節観は、カレンダーより先に、鼻と耳で決まります。予定表に急かされていたのは、私のほうでした。

鑑定でも同じです。季節の変わり目は、「早く答えが欲しいです」というお声が増えます。気持ちはよくわかります。急ぐ気持ちの根っこには、たいてい不安があります。

だから私は、鑑定の前に窓を開けます。秋の浄化、と言うと大げさですが、空気を入れ替えるだけ。それで、こちらのテンポが整います。

今日、何かを急ぎたくなったら、一度だけ手を止めてみてください。窓を開けて、深呼吸を三回。それだけで十分です。

服は、夜までに片づければ間に合います。答えも、順番にいけば間に合います。秋はもう、深まり始めています🍂

この記事を書いた人

澪音

霊視で鑑定しています。 「見ようとしなくても、見えてしまう」この力は祖母から受け継ぎました。以前はコールセンターで管理職をしていて、たくさんの人の声に向き合ってきました。 ブログでは占いのことや、日々の暮らしで感じたことを綴っています。気軽に読んでもらえたら嬉しいです。